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IMFミッション来伯=新政府の諸政策監査も

2月12日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日】米軍のイラク攻撃が始まった場合のブラジル経済の準備体制と新政権が取り組んでいる構造改革の進行状況監査を主要テーマとする国際通貨基金(IMF)ミッションが十日、到着した。
 十二日から開かれる定例監査では、二〇〇二年の第4四半期のIMF協定目標の点検と財務分析、微妙な国際情勢での二〇〇三年の展望を行う。今回のIMFとの協議では、今年度のインフレ率目標と経済成長率で中東情勢の影響が争点になるとみられている。
 財務省スタッフらは、武力介入へ突入した場合のインフレと経済動向の想定を行っている。厳しい世界情勢と税制改革が重なる中で、パロッチ財務相も政府の政策とIMF協定に間に一線を引く心算のようだ。
 イラク攻撃についてスタッフは、折り込み済み試算表を作った。ブッシュ米大統領の演説から推測して短期終結の予測をたて、ブラジル経済への影響は軽微か最悪事態に至っても短期展開がある見ている。
 いっぽう企画省は十日、武力介入に踏み切った場合のブラジルへの影響を発表した。内容は一、原油の暴騰、貿易黒字の急減。二、世界経済の冷え込みによる経済成長の落ち込み。三、カントリー・リスクの増大、対伯海外投資の急減、レアル通貨の暴落、インフレ率の高進、金利の暴騰など。