2月11日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】ブラジル中央銀行は現在、数年来なりを潜めていた、慢性インフレという過去の敵と向き合っている。慢性インフレの再来は、(1)為替ショックが九九年、〇一年時のものより長期化している(2)ここ三カ月間、月間インフレ率が二%以上のレベルを保っている(3)年間インフレ率が上昇を続け、二〇〇三年の遅くない時期に一四%に達する見通しであることによると、金融市場のアナリスト達は説明する。
現在の慢性インフレは、八七年から九四年にかけて八年間続いた荒廃的なものではない。当時の慢性インフレは経済全般に渡った、特に賃金の指数化が原因だった。現在、賃金の指数化は、特に短期間の場合は、法律で認められていない。九四年以前の悪夢はもはや存在しないはずとされている。
一方、CSFB(クレディ・スイス・ファーストボストン証券会社)の調査によると、昨年、様々な分野の大手組合がINPC(全国消費者物価指数)の最近十二カ月分の累積インフレ率を賃金上昇に反映させており、これは賃金の非公式指数化とみなされる。これら組合の賃金は全体の中で高い割合を占めているため、需要を刺激し、インフレ圧力を高めているという。