2月7日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】経済調査財団(FIPE)は五日、サンパウロ市における一月の消費者物価指数(IPC)が二・一九%に達し、前月比〇・三六%増となってFIPEの予測を超え、驚異的インフレが再来していると報告した。インフレ要因となったのは、交通費と教育費の高騰とみられている。さらに携帯電話の通話料二七・五八%の値上げが五日、当局により許可され八日実施でインフレへ拍車がかかるとみられている。
地下鉄、バス、電車、燃油などの交通費が十二月に〇・七二%、さらに一月は六・一六%も値上げされた。いっぽう教育費は同時期〇・一八%から七・八七%へ高騰し、過去十二カ月の累計でインフレ率が一一・六七%となった。過去十二カ月の累計で契約書の契約額を調整するので、累計は重要視される。
二月のインフレ率予測をIPCは一%としているが、実際にこのレベルに下がるのは第三週からとみられる。二月は一月インフレの余韻があり、すでに〇・六五%をベースとしている。二月には、携帯電話の通話料値上げと二七%も値上げしたアルコールが入ってくる。
FIPEの二月インフレ下降予測は、多くの企業が商品やサービスの値上げを発表しているので期待薄だ。例えば電子製品のロージャ・セムは一〇%から一五%の調整、靴下のルッポが一一%の調整を発表。これは原料メーカーが綿糸に一八%、化繊に一五%をそれぞれ調整したからという。
イラク攻撃不安のため、このところレアル通貨が下落、輸入原料が三〇%値上げしている。イラク攻撃問題は、政府公共債務にも影響する。二月現在で、八千九百三十三億レアルとされていたものが、十二月には一四%増の一兆二百億レアルへ膨張する予測をしている。
イラク攻撃が長引くならば、事態はさらに悪化すると見なければならない。情勢の変化に備え国庫庁は、五百八億レアルの流通量を保持し為替不安に応じる予定のようだ。たとえ情勢が悪化しても、非常出費は容認しないと国庫庁は見解を述べている。