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苦情絶えない旅行トラブル=契約書に注意を=事前チェック怠りなく

2月7日(金)

 【ジアーリオ・デ・サンパウロ紙一月三十日】バカンス旅行やビジネス旅行の安全を保障するために、旅行者が注意しなければならないことがいくつかある。消費者安全センター(Procon)は昨年だけで、旅行関係の苦情電話百八十八本、旅行会社などの苦情情報を聞く電話五百四本を受けている。ジアーリオ紙は、問題を未然に防ぎ、起きた場合でも正しい処置がとれるよう、旅行者ガイドを作成した。その中の数例を紹介する。

 [航空便の遅れ・キャンセル]
 ▼予約確認済みの航空便が四時間以上遅れた場合、航空会社はほかの航空便に旅客を乗せる義務がある。▼ほかの航空便も利用できない場合、航空会社は旅客の食事代、電話代、運賃、宿泊代を支払う義務がある。遅れのせいで重要な用事などに間に合わなかった場合、旅客は裁判所に精神的・物質的損害訴訟を起こし、賠償金を請求できる。▼旅客がほかの航空会社の便での旅行を望む場合は、航空会社側が負担する。▼旅行をあきらめた場合、航空会社は、旅客が払い戻しを申請した日から三十日以内にチケット代を払い戻さなければならない。
 [チェックイン]
 ▼国内線の場合は出発一時間前に、国際線の場合は二時間前にチェックインを済ますこと。この規則を守らなければ、航空便に乗れなくなる恐れも。▼チェックイン済みの旅客が、待合室に入るのを遅れて旅客機に乗りそびれた場合、旅客側の責任なので航空会社がほかの便を提供する義務はない。▼国内の空港を利用する際、身分を証明する書類(RGまたはRNE、旅券、労働手帳、運転免許証)のオリジナルが必要。登記所認証のコピーはダメ。身分証明書類が盗まれた場合は、被害届(BO)のプロトコーロを提出する。
 [荷物]
 手荷物▼五十席以上の旅客機の場合、手荷物は重量最高五キロまで、大きさはタテ+ヨコ+高さ=百十五センチまでと定められている。この席数以下の旅客機の場合は、航空会社に問い合わせを。▼松葉杖、ステッキ、完全に分解できる車椅子、バッグ、小さな瓶をしまう箱、スーツケース、ラップトップ、座席の下に置くことができる機器なども手荷物とされる。▼宝石、時計、証明書類、現金、携帯電話(電源は切る)など高価な品は、必ず手荷物として運ぶこと。
 荷物オーバー▼通常認められているトランク二個以外にトランクを持参してきた場合や、重量オーバーの場合は、荷物量のオーバーとされる。▼国内線の許容重量は二十キロまで、国際線は六十キロまで。▼荷物がオーバーしている場合は、超過料金を支払わなければならない。
 荷物の紛失▼荷物が目的地に届けられなかった場合、荷物は紛失したとみなされる。その場合は、航空会社の窓口に苦情を出すこと。▼国内線の場合、荷物不正登録(RIB)に記入する。紛失が確認されてから三十日以内に賠償金が支払われなければならない。▼旅客機に乗る前に、自分の荷物の価値を陳述することができる。陳述書には、すべての荷物が明細書きされる。民間航空局(DAC)によれば、この陳述書がなければ、完全な賠償金を支払われないという。▼国際線の場合は、紛失した荷物一キロ当たり二十ドルが支払われる。▼トランクの破損(こじ開けられる、破壊されるなど)の場合、航空会社の窓口に苦情を出し、RIBを記入する。苦情を出さなければ賠償されないので、空港を出る前には、トランクのチェックを忘れずに。
 [旅行パック]
 ▼パックを購入する前に、旅行代理店がブラジル観光公社(Embratur)に登録されているかを確認。またProconに苦情登録がないかも確認しよう。▼旅行パックの広告を保存すること。パック契約の一部だと考えて。▼完全に記入されていない契約書にサインしない。記入不要の部分には線を引く。日付とサインされた契約書の写しを控えておく。▼ホテルや旅行ルート、手数料、サービスなど、旅行パックの内容すべてが契約書に記されていなければならない。価格は国内の通貨単位が規則。▼旅行代理店がパックをキャンセルした場合、料金は利子をつけて払い戻されなければならない。▼旅行者が旅行をキャンセルした場合は、キャンセル申請日から旅行予定日までの日数に比例した額が払い戻されるので、キャンセル申請が遅れれば遅れるほど金額は少なくなる。キャンセル申請書を直接旅行代理店に渡すこと。▼旅行者の苦情のトップは、旅行先のホテルが高級すぎる、質が悪すぎるなどの問題が生じる場合。ホテルを変えたければ、旅行代理店にホテルの変更を頼む。ホテルの内外の写真を証拠として撮影するのを忘れずに。