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荒らされる野生動植物=違法捕獲、伐採で大儲け

2月7日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙五日】野生動物の違法捕獲や銘木の違法伐採が年間十億ドルにのぼり、武器密売に次ぐビジネスになっていると環境保護団体(Renctas)が四日、下院生物違法捕獲の調査委員会(CPI)で報告した。
 国内には野生動物の収集家や生物違法採集、ペット・ショップ業者の流通ルートがあり、アマゾナス州やバイア州の銘木違法伐採や麻薬取引に平行して違法取引がひんぱんに行われ、政府職員を買収するシステムも定着していると述べた。
 中には科学調査の名目で、外国の学者らも違法採集を行っているようだ。検察庁と国税庁が科学調査団や調査企業八十団体の内情捜査をしている。また外務省にはブラジルから銘木、熱帯魚、高級海産物を買い付けている外国企業の実態調査も依頼している。
環境に関する法整備が不完全な現在、軽度の罰則では効果がないのが実情らしい。バイア州では米系ラウビチェック社が、楽器用のパウ・ブラジル不法伐採を地元業者に行わせ一手販売を行っている。マナウス市のオランダ系ロスマレン社は政府認可の調査機関だが、政府の庇護をよいことに絶滅危機にある動物を大量に密輸していると報告した。
 この種の外国企業との提携によるマホガニーなどの不法伐採は、パラー州アウタミラ市、イタイツーバ市、サンタレン市などを中心に州全体で行われているという。営業の表向き合法化を装うため正式に輸出されるのは全体のわずか一・七%という。