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福島県人会総会の〝非公開〟=小島新会長ら 「今後起こらないように」=定款解釈により取材拒否=桜井前会長は取材要請していた

2月4日(火)

 福島県人会(小島友四郎会長)は、ガラス張りであるはずの定期総会を公開せず、報道関係者をシャットアウト、内内に進めた。この異常事態に対し、小島会長ら新執行部が一月三十一日、事情を説明。「役員間での調整がうまくいっていなかった。今後、このようなことは起こらないようにしたい」と、釈明した。
 福島県人会は昨年十月七日、空き巣に入られ、ドル、円、レアルなど現金で十二万レアル相当を奪われた。幹部役員により、会議を重ね、以後の対応について、知恵を絞った。
 定款第十九条によると、各理事は本会の名において生じた損害を個人的に責任を負わないのを原則とする。犯人は未だ、逮捕されておらず、原状回復は無理だと、総会で理解を得る必要に迫られた。
 このため、総会は荒れるのではないかとの懸念が広がっていた。
 総会時に会長だった桜井仁氏は同月二十四日、取材記者を招待した。開始直前になって、出席者の中から、強い抗議が出た。取材の件について、桜井会長はほかの役員に、連絡をしていなかったという。
 県人相互の親睦団体(定款第二条)であり、定期総会は会費完納の会員によって構成される(同三十五条)。つまり、「会員に対してのみ、開かれた団体だ」と、その場で判断、桜井氏以外の前執行部は取材を拒否した。
 小島会長は、「定款に則って行動している。記者は特別だとは書かれていない」と、見解を示す。
 新執行部は、第一回の役員会で取材拒否問題を取り上げ、役員間での意思疎通を徹底させる考えだ。
 取材記者を招いて取材活動を要請して置きながら、締め出す形になったことに対し、桜井前会長は後日、「申し訳無かった」と、陳謝した。