2月1日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙三十一日】サンパウロ市議会は三十日、市内の住宅地と指定されている場所で不法に営業している商業従事者を特別に合法化する市条例案を第一票決で可決した。
パカエンブー通りやガブリエル・モンテイロ・ダ・シウヴァ並木通りなど、約六十カ所の住宅地で不法に営業している多種の商店を合法化する。
この市条例が有効になるには、第二票決で可決されなければならない。その間、市条例案の項目の見直しが行われる。
不法に営業する数多くの商店の従業員数は、およそ一万人。この条例案が否決されれば、商店は住宅地から立ち退き処分となる。
票決時には、労働者党(PT)の市会議員たちの意見の食い違いがあからさまになった。六人は反対票、二人は欠席、同条例案提案者のジョゼ・メントール議員を含む七人が賛成票を投じた。
同条例案の否決を恐れたメントール議員が狼狽シーンも二回ほどあった。賛成の投票意志を見せていたブラジル民主運動党(PMDB)のジョージ・ハト議員が市会会場から姿を消した時、メントール氏は票決中止を申し込もうとした。賛成派の議員たちは、近くのパン屋で一息ついていたハト議員を探し出して票決を続けさせた。
また民主社会党(PSD)のジョゼ・ファルハット議員が、「賛成票を入れた議員は、検察庁の捜査を受けることになるだろう」と発言し、議会を混乱させる一面も見られた。