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旧都サルバドールへ (1)

  先日11月20日木曜日は、ブラジルではDia da Consciência Negra(黒人の日)でサンパウロは祝日。翌日の金曜日もお休みにして、4連休というところも。この連休を利用して、ブラジル北東部バイーア州の州都でブラジル最初の首都として栄えた港町、サルバドールに行って来ました!
 サルバドールは、1548年からリオデジャネイロ遷都の1763年まで、200年以上に渡ってブラジルの首都でした。16世紀は奴隷売買の中心地で、食や芸能などブラジル文化とアフリカ系文化が混ざり合った独特の文化や、街の雰囲気がとても魅力的な街です。
 この町やこちらの出身の人は、バイーアという愛称でも呼ばれます。ちなみに、サンバはこのバイーアが発祥地とされ、サルバドールのサンバカーニバルもかなり規模が大きく有名です。そして、リオデジャネイロとはまた違ったブラジルらしさ感じる街といえるのではないでしょうか。
 そんなサルバドールへ3泊4日の旅。サンパウロから飛行機で、およそ2時間半。かなり暑いと聞いていたのですが、私が過ごした数日は、時折雨が降ってかなり涼しくなったかと思えば、日中は強い日差しがジリジリ照りつけることもありました。
 1日目。午後に到着し、この日はボンフィン教会へ。

 この教会は「奇蹟の教会」とも呼ばれ、昔ポルトガルの船が遭難しかけたときに、船長が神に祈ったところ無事サルバドールに到着。これに感謝して18世紀に建てられたそうです。
 ところで、このリボン日本でもどこかでご覧になったことはありませんか?

 ブラジルでは、サンパウロでもしばしば見かけます。フィタと呼ばれるリボンはこの教会由来のもので、手首に巻いて祈ると、自然に切れた時に願いが叶うといわれています。リボンの色はそれぞれ神の色で、平和、愛、など意味があります。日本のおみくじや絵馬の様に、無数に結ばれていたので、願いを込めて私も。

 教会の中には、天井からマネキンの手や足がたくさんぶら下がり、手紙や写真が貼られている部屋があります。

 これは、この教会で病気や怪我の治癒を願い元気になった人やその家族が、その様子を手紙や写真で伝えるとともに、お礼に奉納したものです。
 そして初日の夜は、ひょんなことからアフリカ起源の宗教儀式カンドンブレーを見に・・・。この神秘的な儀式については、また次回。

プロフィール

竹内 香苗(たけうち かなえ)。愛知県出身のフリーアナウンサー。約10年間過ごしたTBSでは『はなまるマーケット』『朝ズバッ!』などに出演。夫のブラジル赴任に伴い12年に同局を退社し、ホリプロに所属。同年11月よりサンパウロ市に滞在している。