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IMF優先策に疑問=財務相、自主的経済政策唱え

1月28日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十七日】スイスのダボス滞在中のパロッチ財務相は二十六日、国際通貨基金(IMF)との関係改善を優先して税制改革を急ぐことを止め、これからはカントリー・リスクの削減を優先して、ブラジルは自主性をもった経済政策に変更すると述べた。
 これは現行の小切手税率〇・三八%が、二〇〇四年から〇・〇八%に低減することで税収が大きく落ち込むことを指している。税収減は財政収支に影響するため、税制改革で小切手税の延長を含めた税制改革案を、三月までに議会へ上程を思案していたものだ。しかし税収減の反面、外資の流入増加が見込める。
財務相は、IMFに対して財政黒字を別の方法で生み出すことを説明すると述べた。三月までに小切手税延長案を上程する義務は、IMF合意の中にないので、別の歳入法を考えればよいと財務相はいう。国庫では歳入の二〇%以内を、財政収支とは無関係に歳出できる許容幅が許されている。
この許容幅は、三百億ドル融資支払いを受けるための義務対象外となっている。 その他に州から引き取った銀行を民営化することで臨時収入が見込めるため、小切手税による税収減は埋められると財務相はみている。これらの処理は国内問題であって、IMFの了解を得る必要がないという。IMF合意は合意として順守し、その後はIMFの干渉から縁を切りたいと財務相が本音を漏らしていた。