1月25日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十四日】スイス検察庁は二十三日、リオ州政府税務局のロドリゴ・S・コレイア元次官による八百七十万ドルにのぼる不正送金の証明書を連邦検察庁へ送付してきた。書類には取引内容の記録だけで、印章など取引銀行を証明するものは消去されていた。
同書類には委任取引人として、元次官の妻と三人の息子(六歳と四歳の双生児)が明記されている。口座の開設は一九九九年五月二十日、開設のための預金は十三万ドル。送金はトラスト・カンパニーのデスカント銀行リオ支店からスイスのウニオン・バンカイレ・プリベ銀行へなされた。
またスイスのブレント・ホルクマン銀行の証明書によれば、国税庁の監査官四人の名前が受取人と指定されている。書類の上では総額三千三百四十万ドルであるが、為替相場の変動で現在三百六十万ドルになっているという。
検察庁は関与者八人の預金を凍結し、係官を容疑者らの自宅へ送り資産調査を始めたが、検察の動きを事前に察知して貴金属などを前以て運び出したようだ。場合によっては、ガロチニョ元知事やサッセ元税務局長官の召喚もあるようだ。 高等裁判所は、国内で決め手となる書類が少ないという。重要書類はフランス語になっているため、公証翻訳人に三時間で五十レアルを払って全訳作業を依頼している。労賃が低額のため翻訳人が集まらず、作業は遅れている。