ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 人気集めるエコ観光=自然の醍醐味満喫=全伯のポイント月別に

人気集めるエコ観光=自然の醍醐味満喫=全伯のポイント月別に

1月24日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】数年前からエコロジー観光が流行している。世界観光機関(WTO)が、世界中で最も拡大している観光分野として認めており、その成長率は年間二〇%。エコ観光の最大の課題は、自然資源などを破壊せずにエコ観光地をつくること。ブラジルでは、二百万人以上がエコ観光のとりことなっている。ただし観光時期を間違えると観光地を十分味わえないことも。例えばシャパーダ・ジアマンチーナの場合、十二月と一月の雨期には水量豊かな滝が見られるが、数多くの美しい山道は楽しめなくなる。エスタード紙は、エコ観光をより楽しめるように月別にエコ観光地を紹介している。

 [一月=バイア州イタカレー]一九七四年、激しい波と無人海岸を求めていたサーファーたちが発見したのがこの場所。美しい海岸沿いにポウザーダがいくつかできたが、いまでも人気のない海岸を残している。大西洋森林やココア林、マンゲの木々という多種の樹木が見られる。
 [二月=セアラー州ジェリコアコアーラ]高さ三十メートルの砂丘と海の風景が印象的。ホテルが立ち並ぶ他所の観光地と違い、昔のままの景色を残している。昨年二月、国立公園に指定された。村には街灯もなく、アスファルトもない。温かいシャワーもろくに浴びられないが、観光客はめげずに、その美しさに惹かれて訪れる。同地の名所、ペドラ・フラーダは有名。巨大な岩にできた穴から水平線が見える。
 [三月=バイア州シャパーダ・ジアマンチーナ]ダイアモンド採掘者が集まるこの場所を、まずモーロ・ド・パイ・イナッシオからぐるりと見回そう。そこからシャパーダ・ジアマンチーナ国立公園に直行。至難の道を約六キロ歩くと、高さ三百四十メートルのフマッサ(煙)滝に到達する。水は地面に落ちる前に霧になってしまうため、その名がついた。
 [四月=リオ・グランデ・ド・スル州アパラードス・ダ・セーラ]アパラードス・ダ・セーラ国立公園の中には、垂直に伸びる深さ七百二十メートルの壁があるイタンベジーニョのキャニオンが見られる。この付近の岩は、一億三千五百万年前の火山噴火によってつくられたという。
 [五月=トカンチンス州ジャラポン]同州立公園の中にあるジャラポンの美を満喫するには、ジープで九時間も運転しなければならない。だが滝や川が豊富にあるこの土地の美しさに、観光客は苦労を忘れてしまう。
 [六月=マラニョン州レンソイス・マラニェンセス]砂丘と湖が不思議なハーモニーを織り出す。平均風速七十キロの風が吹くこの地では、ひと時たりとも同じ景色が続かない。八一年、レンソイス・マラニェンセス国立公園に指定された。
 [七月=ゴイアス州シャパーダ・ドス・ヴェアデイロス]七〇年代、神秘的な場所としてヒッピーたちから崇拝されてきた。この土地の地下には水晶があるという。現在では、滝や湖、洞窟、山道などを楽しむエコ観光客で賑わう。
 [八月=アマゾーニア]酸素をそれほど生産しないのに「世界の肺」と間違ったあだ名を付けられたアマゾン森林。九つの州の上にまたがる美しい森と、魚の豊富なアマゾン川の恵みは素晴らしい。
 [九月=マット・グロッソ・ド・スル州ボニート]五月から九月までの乾期は、この地区の水は水晶のように透き通る。水の上をすべりながら泳ぎ、川や湖の中にいる魚たちを観察。まるで天然水族館のよう。
 [十月=ミナス・ジェライス州セーラ・ド・シポー]五〇年代に「ブラジルの庭園」と呼ばれたほど、多種の花が見られる。新種の草花を発見することもできる。山がある場所は、大昔、海に沈んでいたという。八四年、セーラ・ド・シポー国立公園に指定。
 [十一月=ペルナンブーコ州フェルナンド・デ・ノローニャ島]これほど青く緑色を帯びた美しい海は、ブラジルのほかの海岸では見られない。ウミガメやイルカと一緒に海水浴も楽しい。
 [十二月=サンパウロ州ブロッタス]サンパウロ市からわずか二百六十一キロにあるブロッタスは、スポーツと冒険に最適な場所。水が豊富なので、滝をラッペルで下ったり、川でラフティングに挑戦したり、刺激的なスポーツを楽しめる。