サンパウロ市の物価は世界最低レベル!――とする調査結果が、英国の権威あるエコノミスト誌の研究機関から先週発表された。世界の百三十四都市で調査が行われ、東京が一位で、サンパウロ市はなぜか百二十一位と最低レベル…。
生活者の感覚としては、どう考えてもサンパウロ市の物価が安いとは思えないが、偉い学者さんが計算するとそうなるらしい。要はドルに対して強い通貨を持つ国は上位、弱い国は下位を占める。実際に物価が安いのなら大歓迎だが、生活感覚を反映しない単なる数字遊びだ。
来伯間もない人は、なんでも円換算して日本に比べて高いか安いかを論じるが、それに似ている。現地通貨で稼いでいる者にとっての物価は、稼ぎに対して高いか安いかでしかない。そんな数字をしたり顔で、世界に発信するのは先進国の傲慢と思うのは私だけ?(深)
03/01/22