1月18日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十七日】上院議長選に向けたジルセウ官房長官の根回しが功を奏し、ルーラ大統領が推薦するサルネイ上議(PMDB)の当選の可能性が大きくなってきたことを政府与党は十六日、明らかにした。
PTとPMDBはルーラ大統領の当選直後、連立内諾で上院議長はPMDBに、下院議長はPTの色分けで合意していた。その後組閣工作で両党の連立は暗礁へ乗り上げ、PMDB党執行部に対する造反議員が党内で続出した。
PMDBはPT推薦の下院議長に一切干渉しない代償として、PMDB推薦の上院議長の選考に大統領が干渉しない保証を求めたが確答を得なかった。議会対策に遅れを取ったPMDBは十六日、上院議長にカリェイロ上議の推薦決定を保留すると報告した。
カリェイロ上議はPMDB所属の上議二十人のうち、十一人の支持を取り付けたらしい。サルネイ上議は土壇場で、さらに二人が造反して九人に止まるという。
元大統領は、上院本会議で八十一票の内五十二票獲得の胸算段をしている。
カリェイロ上議は、惨敗によるPMDBの弱体化を見せつける事態を回避したいらしい。PT政権の連立呼びかけはおとりで、目的はPMDB分裂だったようだ。議会工作でPMDBそのものは、PTの眼中になかったらしい。この根回し劇は、ジルセウ官房長官に軍配が挙がったという見方が多いようだ。