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長官発言に反駁=年金制度改革で判事ら

1月17日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十六日既報関連】社会保障院改革は革命でもないかぎり不可能だとした最高裁メーロ長官の否定的発言に対し、最高裁のヴェローゾ判事を初めとする三人が十五日、制度改革を弁護して一斉に反駁した。
 最高裁判事の多数が長官の見解に異を述べていることで長官は、十四日の発言は最高裁の見解ではないとした。権利には期待する権利と保証された権利の二面があるという意見に同感はできないが、多数派が異論を唱えるなら最高裁判決として是と認めるという。
 最高裁のヴェローゾ判事が定年になるまでの公務員年金は期待する年金であって、連邦令で保証された年金ではないと述べた。新制度の制定前に三十五年間の引き当て金納入が行われていれば、制定後に年金を申請しても制定前の制度を適用されるという。
 その変わり五千レアルの給与を受領していた公務員が二十年勤務して制度が改正された場合、それ以後一千五百六十一レアル分の引き当て金を支払い、二十年間支払った引き当て金の差額は本人に返還されるべきと同判事は述べた。
 ドゥットラ都市相は「贅肉のタップリ着いた年金が社会保障院歳入の半分を蝕み一部特権階級を太らせる制度を改めて、少額年金者に分配するべきだ」と述べた。大統領府経済開発局のジェンロ長官も、保障制度改革は一般国民を優先し、全員が痛み分けをする改革で一部に犠牲を強いるものではないと語った。