ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | IPTU増税率で変更案=サンパウロ市長、市議会に提出=上限25%以内に調整を

IPTU増税率で変更案=サンパウロ市長、市議会に提出=上限25%以内に調整を

1月15日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙十四日】今年度不動産税(IPTU)の徴収方法が決定し、IPTU発送スケジュールまで発表したところでマルタ・スプリシーサンパウロ市長は十六日、緊急臨時市議会を開き、IPTUの新しい増税率を検討する意向を示した。IPTU徴税の変更を急に行う理由は明らかではない。
 マルタ市長の提案は、一般居住家屋のIPTU最高増税率を二〇%まで、それ以外の不動産では二五%までを限度とするもの。以前の徴税方法では、増税率に限度はなく、不動産の多くが三五%以上の上方調整をされる可能性があった。
 アルセリーノ・タットサンパウロ市議会議長(PT=労働者党)によると、前年末に可決された今までのIPTU徴税では、昨年より二億レル多い約十九億六千万レアルの予定だったが、新しい徴収方法では、税収額が約八千万レアル少なくなるという。これによって、納税者二百五十万人のうち、約十三万人が減税、納税控除などの利益を得る。
 市議会は、十三日に新IPTU案の通知を受けたばかりだった。サンパウロ市は、この案だけでなく、議決待ちの十二の条例案も議決するよう要求している。二月一日から開く予定だった市議会は、緊急臨時市議会の日を正式に開会日とするもよう。
 IPTU発送予定日スケジュールによると、二月三日からIPTUの発送が始まる。タット議長は、「今月二十五日までに市長の提案を議決すれば、二月初めまでに間に合う。IPTU変更となる不動産数は、さほど多くない」と説明している。
 一方PSDB(ブラジル社会民主党)のダウトン・シウヴァーノ市会議員は、「今年度のIPTU徴税案が、深く分析もされずにただ可決されていたことが、これで明らかになった。新しいIPTU案を議決する前に、IPTU案の分析を要請する」と強気の姿勢を打ち出した。