1月10日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ九日】赤貧と飢餓線上の生活がどのようなものであるかを閣僚らに実感させるためルーラ大統領夫妻は八日、三十人の政府高官を十、十一日のペルナンブコ州、ピアウイ州、ミナス州のスラム街視察の旅に同行すると発表した。
この窮状視察旅行に参加できなかったのは、社会保障院改革で忙しいベルゾイニ総裁、バストス法相、グシケン広報局長官、コスタ総弁護庁長官の四人のみであった。大統領府は大統領専用特別機が旧型のため定員は乗務員を合わせ三十五人しか乗れないとして、大事を取ったようだ。
視察予定地はテレジナ市のイルマン・ドゥルセ・スラム街、レシフェ市のテイモーザ・スラム街、ミナス州イチンガ市のスラム街などとなっている。
視察地最寄りの空港からヘリで現地へ飛ぶため、リオからヘリ五機が先行出発した。大統領の意向では文化度最低というピアウイ州のグアリバ市へ案内する予定であったが、航空機の発着場がないため中止した。
イルマン・ドゥルセ・スラム街では、東北伯不毛地帯の救援委員会(ASA)と合流し、カトリック教会が奨励する雨水の貯蔵による飲用計画を視察する予定。
十一日はミナス州アラスアイ空港からイチンガ市近辺までバスで行き、あとは起伏の激しい山道を全員徒歩で長距離を歩く強硬日程となっている。