1月9日(木)
五日、サンパウロ市イタイン・パウリスタ区内のフェイラ(青空市場)で、五十代の日系人男性が憩の園(中川テレザ園長)で子供のフェスタを開催するための資金を協力してほしいと、買い物客から現金をだまし取った。昨年十二月にも、憩の園の名前を騙った詐欺事件が発生しており、同一犯の犯行だとみられている。
同区内在住の協力委員の話によると、男は胸に憩いの園とネームの入った白色のシャツを身につけ、五日午前、フェイラに現れた。 フェイラを訪れた日系人を主な目当てに、シャツを一枚二十レアルで売り付けた。商品は後日、郵送すると代金だけ受け取って逃げた。
協力委員の弟がバンカを持っており、数人がシャツを購入しているのを目撃した。
老人ホームの憩の園で子供のフェスタを開くのは、変だと、同園を経営する救済会(左近寿一会長)に確かめたところ、詐欺だと分かった。
当日は、日曜日だったため、救済会は休日で連絡を入れるのが遅れた。
吉安園子同会事務局長は、「今まで、こんなことは無かったのにどうしてでしょう」と、当惑しきった様子。
昨年十二月には、四十、五十代の日系人男性がプラサ・デ・アルボレ区の日系商店で、憩の園で忘年会を行うための寄付を求めた。犯行の手口や人相が似通っていることから、同一犯の仕業だと考えられている。
吉安園子事務局長は、「詐欺には十分気をつけてほしい」と、注意を呼びかけている。