サンパウロ市出身の大相撲力士・魁聖(27、三世)=写真=が日本国籍を取得した。法務省が20日付の官報で告示した。これにより本名がリカルド・スガノから日本名「菅野リカルド」となる。
引退後に親方となる場合、日本相撲協会は年寄名跡の取得を日本国籍者のみと規定している。魁聖は幕内上位という実績もあり国籍も無事取得。名実ともに65歳の定年まで相撲界に残れる道が開けた。
昨年、所属する友綱部屋を訪問した当地の相撲関係者は、「帰化には日本語能力が問われる。魁聖は読み書きができるよう、その日に覚えようとする日本語を紙に書いて壁に張り、懸命に勉強していた」と稽古の合間の努力を明かす。「現役を退いても、外国人力士の後進育成に力を入れてほしい」とエールを送った。