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リベロ・バダロ報道賞発表=国際取材賞に南スーダン内戦

 エスタード紙は24日夜、サンパウロ市議会で発表された第11回リベロ・バダロ報道賞において、2部門を受賞した。リオ支社写真家のファビオ・モッタ氏は「民主主義を守る戦い」という写真レポートでフォトジャーナリズム賞を受賞し、アドリアナ・カランカ氏は南スーダンでの「忘れられた戦争」で国際取材賞を受賞した。
 モッタ氏が撮った、リオ市中心部のシネランジアでの抗議デモの様子は2013年10月2日に報じられた。受賞したのは、ガス弾の直撃を受けそうになった無防備の女性教師がたった一人で、盾をもった警官隊を前に抗議している写真だ。
 モッタ氏は当時を振り返り、「私はオートバイとの事故に遭ったばかりで、まだ治りかけだったのですが、あのときの様子は何としても取材したかったんです。走ることができなかったので近くの建物の中に入り、窓の近くに身を置いて、下の様子を撮ったのですが、それがかえって幸運でした。撮影にはもってこいの場所でしたから」と述べた。
 写真を撮影した後、モッタ氏は自らが写真に収めた女性に出会い、警察に何を話していたのかと尋ねており、「写真の女性は『殴りたければ殴ればいいわ。私は逃げないから』と答えてくれました」と振り返った。
 南スーダンでのレポート「忘れられた戦争」は今年の4月6日に発表され、豊かさを求めて引き起こされた人種間戦争の内幕を暴いた。「私達は独立間もない南スーダンに行きました。戦争が起こった時は宗教対立はありませんでしたが、人種間対立がありました。南スーダンはとても貧しい国でした」とカランカ氏は説明した。
 カランカ氏によると、取材班の誰も、当地で何が起こるか予想がつかなかったと言う。「南スーダンに着いたときは水も無く、食糧確保もままならないほどでした。『国境なき医師団』が最初に到着し、その後着いた我々もとても不安定な条件下に置かれました」
 カランカ氏は数え切れないほどの人々が紛争から逃れ、徒歩でウガンダ方面に逃げるのを目撃した。最も衝撃的だったのは、難民キャンプで見かけた女性がプラスチック製のベンチに座り、隣に何か布で巻かれたものを持っていた場面だ。「彼女に近づいて質問し、その女性が抱えていたのは栄養失調で亡くなった彼女の娘だったと分かりました。埋葬する場所も無かったんです」
 リベロ・バダロ報道賞は、月刊誌の発行やインターネット上での情報活動などを行うIMPRENSA社が主催し、サンパウロ市議会と報道の自由の権利に賛同する各協会が後援。今回は、優れた報道活動を行ったジャーナリストや大学に総計7万2千レアルの賞金が贈られた。(25日付エスタード紙より)