訪日中のジェームス・トレドさんが、あの『羽生善治名人』と将棋対局を行った(3日付け詳報)。結果はもちろん、羽生名人の勝ち。
ジェームスさんは元々プロチェスプレイヤーだったので、将棋の上達は早かったが、日本人以外が一定以上の将棋の腕前になろうとすると、必ず言葉の壁にぶつかる。
将棋が現在の形式となったのは、およそ700年前。歴代の天才棋士達が発明した数々の新戦法は、日本語の定跡書に記されて後世に伝えられた。つまり、独力学習者と定跡書利用者では700年分の技術格差が生まれると言っていい。鎌倉武士団と自衛隊が戦うようなもので勝負にならないといわれる。
ジェームスさんは以前、チェス指南書を書いたとか。次はぜひ将棋指南書を執筆して、7世紀の差を縮める伝承者になってほしい。(石)
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