サンパウロ市南部のイビラプエラ公園に1932年の護憲革命を記念して作られた総面積1932㎡の霊廟『オベリスク』の修復工事が終了し、9日に12年ぶりに再オープンしたと10日付伯字各紙が報じた。
このオベリスクは雨漏りなどのために2002年に閉鎖され、2013年7月に修復工事が開始された。完了までに費やした公費は1140万レアルに上る。
補修工事と共に行われたのは防水加工、音響工事、広場内通路の整備などで、革命戦士の遺骨を納めるための432の新たな納骨堂も作られた。
再オープンの式典はサンパウロ州知事ジェラルド・アルキミン(民主社会党・PSDB)が指揮、同オリベスクを設計したガリレオ・エメンダビリ氏(1898~1974)の娘で、同氏管財人でもあるフィアンメッタ・エメンダビリ弁護士の列席も得て行われた。
歴史家のマルコ・アントニオ・ヴィッラ氏によると、新憲法制定を求めてジェトゥーリオ・ヴァルガス暫定政府に対抗したサンパウロ州の反乱は1932年7月9日に始まり、同年10月3日に制圧されるまで87日続き、20世紀におけるブラジル史最大の内戦として知られている。
オベリスクは毎日午前10時から、午後4時まで公開され、管理業務は軍警が行う。
当初、オベリスクの再オープンは10月2日に予定されていた。「途中でやらなくてはならないことが増え、少し工期が延びたけど、より綺麗になって引き渡せた」と工事責任者は語った。
こうして、再オープンに向けた苦難の歴史に終止符が打たれた。2004年には修復工事への協賛者が現われたが、エメンダビリ氏の相続人たちが、修復費を埋め合わせるためにオベリスクを広告に使うことに反対して訴えを起こしたため、第3段階まで進んでいた修復作業が中断していた。