グルメクラブ
9月19日(金)
一位ウオッカ、二位韓国焼酎、三位カシャッサ。世界で最も消費されている蒸留酒の順位だ。
ブラジルで生産されるカシャッサは年間十三億リットルに上り、その業者数は三万とも言われている。
国内での再評価が進む一方、海外でも注目を集めつつある近年は質の向上も目覚ましくバラエティーに富んだ銘柄が揃う。
お土産の代表的存在でもあるカシャッサ。その見本市会場やグルメ雑誌上での解説を参考に、選りすぐりの商品を紹介する。まずは、ヴァリグ航空国際線で出されるカシャッサ「Germana」からー。
サンパウロの空の玄関でも販売される、いまやお国自慢の一本。バナナ葉で覆われたパッケージがぱっと目を引く。乾燥させた葉を一枚一枚張り付けていく作業はすべて手作業。労苦が忍ばれるが、この素朴な趣こそブラジルの風土が生んだお酒に実によく似合う。
「混じり気のない、本物の」の意ももつ銘柄だけに、堂々たる味わい。鼻に抜けるその匂いはふくよかでおおらか。ここまで全体のボディがしっかりしている一本は珍しい。
ミナス州ノヴァ・ウニオン市で年間八万リットルを生産。欧州各国にも輸出されている。ブラックラベルの特別品もあるが、一般向けに販売されているかどうか不明。見本市では三百五十レアルの値札が。