サンパウロ市中央部パリ区、ヴァウチエール大通り周辺がブラスの早暁市(以下フェイリーニャ)や3月25日通りに似た活況を呈してきていると15日付アゴーラ紙が報じている。
同大通りの早暁市は午前2時に開店し、午後4時まで営業。同大通りには今年後半、ショッピングセンター3軒も開業。3月25日通りで扱うような電化製品やアクセサリーなどの店もできた。また、同大通りに続くモンセニョール・アンドラーデ通りの早暁市は深夜12時に開き、昼の12時には閉まる。
同区周辺では、昨年後半に起きたフェイリーニャの消防法監査に伴う一時閉鎖を契機に、新しい店がたちはじめた。
「ここはフェイリーニャよりずっといいわ。商品の種類も豊富だし、お店の設備もいい。もうフェイリーニャには行かないわ」そう語るのは、ミナス州で女性用衣料品店を経営しているクラウジア・レモンジェさん(47)だ。
同大通り一帯で一番にぎわう一角は、大勢の露天商やトウモロコシやカフェなどを売る屋台があふれ、バスや歩行者も通行が困難になっている。
露天商、行商人の存在感も増している。行商人は深夜12時から2時にかけて現われ、朝8時には帰り始めるが、多くは午後4時、大半の商店が閉まる時間までとどまり続ける。
店舗のオーナー達は、露天商達が不当なやり方で自分達の商売の邪魔をしていると不満を漏らしており、「俺たちが25レアルで売ってるものを奴らは15レアルで売るんだ。税金も家賃も払わずにね」と商店主のウィリアン・シルバ氏(21)は語る。
ヴァウチエール大通りの商店は最近2年で人出が増え、売り上げが増大している。
ジョアン・テオドーロ通りで洋品店を営むアントニオ・ソウザさん(38)は昨年後半に店を開けた。「お客さんの求めるものは多様化しているからね、ここに店を持ったら、フェイリーニャには戻りたくないんじゃないかな?」と述べた。