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ペトロロン=「グラッサに不正伝えた」=元供給部主任が衝撃暴露=08年から疑惑指摘続ける=挙句の果てに解雇処分まで

 ペトロブラス(PB)の元主任の一人が、PB現総裁のグラッサ・フォステル氏や現供給部長に同公社内の不正を伝えていたにも関わらず、無視されたうえに役職を外されたと公表したことで、同公社の現理事会が追い込まれている。13日付伯字紙が報じている。

 この件を暴露したのは、地質学者でPB供給部の課長の一人だったヴェニーナ・フォンセカ氏だ。同氏は「ペトロロン」の中心人物と目される元供給部長のパウロ・ロベルト・コスタ容疑者の部下だった。
 ヴェニーナ氏がPB内で最初に異議申し立てを行ったのは、2008年にコスタ氏に対してだった。それは、同部が通信サービスで契約を結んだ小さな契約の経費が11月半ばまでに1億3300万レアルになり、予算の3900万レアルを大幅に上回ったためだ。それに対しコスタ氏は、ルーラ前大統領の写真を指差して「全てをぶち壊す気か」と返し、責任者は供給部通信課のジェオヴァネ・デ・モライス課長だと言ったという。
 ヴェニーナ氏はこの件をジョゼ・セルジオ・ガブリエリ総裁(当時)に通告。実際には行われていなかったサービスで5800万レアルの不正支出が発覚したとしてモライス氏は解雇された。
 また、ヴェニーナ氏は09年4月、当時ガス・エネルギー部長だったグラッサ氏に、社内での不正に関する報告を書くのを手伝って欲しいとメールを送った。ヴェニーナ氏は、ペルナンブッコ州アブレウ・エ・リマ製油所建設費が当初見積もりの40億米ドルから180米ドルに跳ね上がったことに気づいていた。同氏は同製油所建設に関し107回の計画変更を提案しており、その一部は当時サービス部長だったレナト・ドゥケ容疑者に当てられていた。
 ヴェニーナ氏は2010年2月にシンガポール支部に異動となったが、11年12月にグラッサ氏にメールを出し、供給部でカルテルなどの不正が行われていることを伝え、理事会に書類を提出するよう申し入れた。
 ヴェニーナ氏は12年に一度帰国。5カ月間の滞在後、シンガポールに再異動となったが、そこで国外での原油取引が大幅な減益となっていることに気づいた。同氏は14年3~4月、現総裁のグラッサ氏とジョゼ・カルロス・コセンザ現供給部部長に、国外での減収と外国船への燃料販売における不正交渉などについて伝えた。
 だがヴェニーナ氏は14年11月にPBから解雇された。これはアブレウ・エ・リマ建設費を吊り上げた責任を問われてのものだった。ヴェニーナ氏はその反論として、グラッサ総裁に08年からの同公社での不正についてまとめたメールを送っている。
 これらのことは12日にヴァロール紙に暴露され、物議を醸した。ヴェニーナ氏は今週中にもラヴァ・ジャット作戦の一環として、連邦警察から調査を受ける模様だ。
 この報道を受け、野党はグラッサ総裁の辞任を求め、PBの両院合同議会調査委員会(CPI)への同総裁召喚を求めている。