本紙サイトで連載していた『竹内香苗のブラジル便り』が先週の第45回をもって終了した。竹内さんは愛知県出身のフリーアナウンサー。夫のブラジル赴任に伴い12年にTBSを退社し、同年11月からサンパウロ市に滞在していた。食や観光、W杯にクリスマス。日本から来たばかりの新鮮な目線で楽しいコラムを書いてくれた▼日本側での知名度は抜群で、訪日したおりにも何人かに「なんでニッケイ新聞に??」という質問は数知れず。サイト内でのランキングでは、1位を独占しつづけることも。関心の低いコロニアニュースに比べると悔しい思いもしたものだが、ニッケイ新聞の存在を知ってもらえる機会にもなり、多々な話題を提供することでブラジルへの理解を促してくれた▼南部酒造(岩手県)の久慈浩介さんによる『五代目蔵元の地酒コラム』も19日で終了した。221回も続いたこと自体が日本酒の奥深さを感じる。久慈さんは早くからブラジルを新市場と捉え、普及活動を行っている。今後、さらに日本酒がブラジルで広まっていくなかでこのコラムの価値も高まっていくことだろう。こちらはサイトではなく紙面だけでの連載だった▼ニッケイ新聞は軸足をしっかりコロニアに置きながらも、様々な方向での存在意義を考えたい。来年は日伯外交樹立120周年。翌年に控えたリオ五輪に比べれば、地味といえるが、両国関係には大きな意味がある。微力ではあるが役割を認識し、日々の紙面づくりに取り組んでいきたい▼本号が今年は最終日。来年は6日付けからのスタートとなります。よいお年をお迎えください。(剛)