ブラジル人に遅刻されてもなんとも思わないのが、日本人に少し遅刻されるとイライラしてしまうということはないだろうか?
逆に、サービスも日本では高いものを求めるのに、来伯7カ月、ブラジルでは店員の多少の怠慢にも諦めがついてしまう。
ところが先日、職場近くの牛丼屋で注文をした際にブラジル人男性の店員に「シン・セニョール」と言われ大変驚いた。
その後も彼はテキパキと忙しげに店内を小走りで動き回っていた。日本では見慣れた〃走る店員〃に衝撃を受け、彼に「お店でそう指導されてるのか?」と尋ねてしまった。
照れくさそうに「僕だけです」と彼は応え、仕事に戻った。清々しささえ感じたものの、会計時に満面の笑顔で「34レアルです」と32レアル渡され、「道のりは遠いか」と落胆に変わり、軽くため息をついた。(規)