連日の暴風雨による電線の断線、停電の被害に見舞われているサンパウロ市には現在、延べ4万1千キロの電線が張り巡らされている。司法当局はサンパウロ市に毎年250キロの電線を地中に埋めていくよう命じているが、このペースだと全ての電線を埋めるのに164年かかる。現在のサンパウロ市の抱える課題を15日付G1サイトが報じている。
サンパウロ市市民は夏特有の大雨、雷、強風により、絶え間なく停電や電話の不通、テレビの受信障害に悩まされてきたが、市中央のリベルダーデ大通りでは延べ3千キロの電線が地中化されており、雨や雹でも停電しない。
エレトロパウロ社はサンパウロ市側からの電線地中化計画案を待っていると文書で述べたが、サンパウロ市都市計画工事局(SIURB)側は委託会社に任せていると答えるのみだった。
電線の地中化には1メートルにつき1万レアルかかるため、同社副社長のシモナッジョ氏は「サンパウロ市ではいくつかの地区で電線の地中化が行われているが、それを全市的に当てはめると膨大な費用がかかり、電気代が2倍~3倍になってしまう」と述べた。