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リオ軍警=バスの検問を強化拡大=移動の自由侵犯と反発も

 リオ軍警は、市内南部の海岸での集団強盗〃アラスタォン〃を防ぐべく、24日から、リオ市郊外から市内に入るバスの検問を強化する。
 この措置は15日、軍警作戦副主任のクラウジオ・リマ・フレイリ氏によって発表された。優先事項はバスの車内で騒動を起こす乗客を判別し、身元をとることで、「バスの中で窓や扉にぶら下がったりするなどの異常な振る舞いをする人がいたら、バスを停車させて、乗客を降ろす事もありうる」と述べた。
 フレイリ氏はいくつの検問が設置されるかや、メトロの駅でも巡回は行われるか否かは発表しなかった。
 同氏によると、リオ市内を走るバスは、北部のメイエール地区から南部の海岸部にかけての範囲で監視を行う予定で、南部の砂浜の監視も強化される。「海水浴客が集まるところは端から端まで監視出来るよう、要所要所にポイントを定めていく」と語った。
 非営利団体「オブセルヴァトリオ・ダス・ファヴェーラス(ファヴェーラ観測所)」理事のジョルジ・ルイス・バルボーザ氏は、軍警によって「夏の犯罪抑止作戦」と名づけられた作戦に対して、「検問は人々の移動の自由を侵すもので、郊外に住む人を疑うものだ」と述べた。
 開発・人権研究所代表のジョアン・タンクレード氏も同様の批判をした。同氏によれば、「バスの中の検問、検閲は市民の権利に触れるもので、偏見に満ちており、人に屈辱感を味わわせるものだ」という。
 軍警によれば、夏の治安を維持するための計画の立案は昨年11月に始まっており、「適用範囲をコパ・カバーナ、レメ、イパネマ海岸などに拡大するように計画全体の見直しもされた」という。(16日付フォーリャ紙より)