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リオのカーニバル=市制450周年もテーマに=趣向を凝らす12チーム

 市制450周年の記念の年、リオデジャネイロ市のカーニバルの準備が着々と進んでいる。
 同市市役所は大晦日からカーニバルまでを市制450周年を祝う期間とし、様々な計画を巡らせていたが、今回は市制400周年の時ほど関心を呼ばなかったのか、2月15、16日にパレードを行うスペシャルグループ12チーム中、市制450周年を取り上げるのはポルテーラのみだ。
 この様子は、全チームがブラジル発見500年を祝った2000年や、3チームがポルトガル王室の移転200周年を祝った2008年とも大きく異なる。
 1960年代からリオのカーニバルのパレードを観察しているラケル・バレンサさんは、「2000年は各チームが歴史上の各一こまを扱うという形で参加してうまくいったが、今回は全チームが一つのテーマを扱って、共に祝うという機会を逃してしまった」と分析する。
 1965年の市制400周年の時は、3月1日の市制記念日がカーニバルの週の月曜日となった事も、全体で祝う雰囲気を高めたという。この時はリオのカーニバルの歴史をテーマとしたサウゲイロが優勝したが、パレードの歴史を綴った文集の1ページを飾ったといえるのは、 『リオの伝統の五つのバイレ』というタイトルで出場したインペリオ・セラーノだった。
 「『豪華さが私に呼びかけ、うれしそうに微笑んだ』というフレーズは皆がハンカチを振りながら繰り返し歌ったのよ」と言うのは、歴史家で音声映像博物館館長のローザ・マリア・アラウジョさんだ。
 アラウジョさんは市制450周年をテーマとするカーニバルのパレードも楽しみにしており、「きっと、もっときれいで感動に満ちたものになるはずよ。パレードはリオやブラジルのアイデンティティの一部だから。でも残念な事に、多くのエスコーラは早い時期に結ばれたスポンサーとの約束に縛られてしまいがちなの」と述べている。
 サンバ・スクールはどこも、誰がスポンサーかは明らかにしていない。市制450周年を取り上げたポルテラは、エドゥアルド・パエス・リオ市長やルイス・フェルナンド・ペゾン・リオ州知事が応援しているが、「うちがリオをテーマにし、他のチームがアフリカを取り上げたのは、民主主義の結果で、スポンサーとは関係ない。パエス市長はうちのチームの支援者だけど、シコ・ブアルケがマンゲイラを応援しているのと同じで、干渉はしていない」という。
 ベイジャ・フロールは2013年に招かれて訪問して以来、コンタクトを取り続けている中央アフリカの赤道ギニアを取り上げるが、ここも、同国政府からの資金が出ているかは不明だ。
 ウニードス・ダ・チジュッカのテーマは、1970年代にチームを率いたクロヴィス・ボルナイ氏の父の祖国スイスだ。インペラトリス・レオポルディネンセは、南アフリカのネルソン・マンデラ氏を取り上げ、自由と偏見をテーマとするパレードを行う。
 なお、2月13、14日にパレードを行うアセッソAでは、アレグリア・ダ・ゾナ・スルとエン・シーマ・ダ・オーラ、エスタシオ・ダ・サの3チームがリオをテーマにパレードを行う。(11日付エスタード紙より)