南米産業開発青年隊協会(南青協)が17日午前、サンパウロ市内の秋田県人会館で年次総会を行なった。一期一年の会長職を3年務めた早川量通さんが退任となり、第一副会長だった後任の渡辺進さん(64、静岡)と共に交代の挨拶に訪れた。
326人が移住した同隊員だが、集団移住の最終世代である10期生は、着伯50周年を昨年盛大に祝った。早川さんは任期を振り返り、「8~10期生の50周年を無事祝えた。各人の協力あってこそ。大変お世話になりました」と感謝しきりだった。
新会長の渡辺さんは、75年に移住した〃11期生〃にあたる。静岡県富士宮市の旧建設省(現国土交通省)建設大学校に3年間通って、測量、土木、施工など各分野を学んだ。「朝6時の起床・点呼から、勉強、食事、クラブ活動と自由時間もない軍隊みたいな生活を送った。その時、身についた忍耐力が今、活かされている」と苦笑いで振り返った。
エレトロ・プラネット社の呼び寄せで全伯マイクロウェーブ事業における鉄塔建設などに関わった。40歳の頃退職し、現在は「GIRASSOL」という企業を立ち上げ、輸出入業務を夫婦で展開している。
「来年は南青協60年大会を控えるので、その準備を進める。また日本のOB会長が学校時代の二つ後輩なので、緊密化を図りたい」と意気込みを語った。