サンパウロ市在住の大塚弥生さん(70、山口)の作品が「第18回筆の里ありがとうのちょっと大きな絵てがみ大賞」において、応募3回のうち3年連続で佳作に選ばれた。筆の全国生産量の約80%を占めることで有名な広島県安芸郡熊野町の「筆の里振興事業団」と中国新聞が共催するもの。
入選作は昨年11月に同地博物館「筆の里工房」で展示され、作品集に掲載された他、当地に「文化種蒔人の証」カードが送られてきた。
自ら杖をついて歩く大塚さんは「絵手紙は、大病を患った人や苦労している人に特に愛されている。入院中にもらった一枚の葉書の温かみに涙するような経験がある人にこそ、絵手紙を薦めたい」と熱く語った。
「4回里帰りしたが、その時『ちゃんと食べてるの』とか『トマトある?』とか人間のクズのように扱われた。ブラジルの印象がとにかく良くない。だから、少しでも良い面を日本に伝えたいと思って、この賞に応募している」との真情を吐露した。
今回の作品でも、椰子の果汁に対して「多くの人の汗と愛情がいっぱい含まれた水だ。ありがとう命の水」と感謝の心をしたためている。
06年から絵手紙の教授を始めた。「もっとブラジル人にも広めたい」と夢は広がるばかりの様子。
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