水不足の続くサンパウロ州では最悪の場合は「1週間に5日間断水する」(計画断水)プランが計画されており、その採用が4月上旬を目処に検討されていると28、29日付の伯字各紙が報じている。
ジェラルド・アルキミンサンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)によれば、同措置は、現在貯水率が5・1%まで落ちているカンタレイラ水系を枯渇の危機から救う最終手段だ。同水系は620万人の水瓶で、サンパウロ市の場合は北部全体、東部、西部、南部、中央部の一部に水を供給している。
サンパウロ州水道公社(Sabesp)は計画断水がカンタレイラ水系の供給圏だけ対象の断水とするのか、他の水系から給水する地区も含めたものか、断水は5日間連続するのか、給水日をはさむのかなどの詳細を明らかにしていない。断水の日数は2月の雨量や各種の対策の進行状況によって決まるという。
計画断水が実施されれば、アルキミン知事の採った水不足対策としては、水圧低下、過剰消費追徴金よりも更に厳しい措置となる。
1985年~2000年の間、サンパウロ州のある地域では3日に1日は完全断水という措置がとられていた。専門家は、給水日が短ければ一番遠い所に水が届かない恐れがあるので、給水日は2日連続にすべきだという。
昨年の知事選で「水の供給は問題ない」「給水制も断水もない」と語ってきたアルキミン知事には苦渋の決断となりそうだ。
Sabespは1年前、カンタレイラ水系から給水している地域限定で「3日に1回24時間断水」の節水案を提案したが、実現しなかった。この案が実行されていたら、同水系の水は12・3%節約できていたという。
他方、リオ州のフェルナンド・ペザン知事とミナス州のフェルナンド・ピメンテル知事は28日、ブラジリアでジウマ大統領と会って水危機について話し合ったが、リオ州知事は計画断水、水圧低下、追徴金の可能性を否定、ミナス州知事は今後の雨次第で全ての方策はやむなしとし、見解が分かれた。
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