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中央政府の収支大幅赤字=帳簿上の操作減らす方向で

 財務省財務局が29日、14年の中央政府の基礎的財政収支は172億レアルの赤字となったと発表したと30日付伯字各紙が報じた。
 中央政府の収支は国庫と社会保障費、中央銀行を総合したもので、支出が12・8%伸びて収入の3・6%を上回り、18年間で初の赤字となった。ジウマ政権の4年間では、11年は国内総生産(GDP)の3・1%という黒字目標を達成したが、12年の黒字は2・4%(目標3・1%)、13年は1・9%(2・3%)、14年はマイナス0・34%(1・9%)だった。
 第一期ジウマ政権は景気刺激のための減免税や公共支出増という方策を採用したが、景気は悪化し、インフレは高騰。景気後退も起きた14年のGDP成長は0・1%と見られ、税収が5・1%増に止まる一方、失業保険の21・8%増などで社会保障費が9・9%増えたりして、基礎的収支は一段と悪化した。
 だが、14年の基礎的収支が赤字となった原因の一つは、黒字確保のために社会保障費の銀行への送金を遅らせるといった帳簿上の操作の見直しだったというのは明るい材料だ。これにより、社会保障費は560億レアルの赤字となったが、公社の利益をより厳密に納入させたりして歳入を増やす工夫も見られた。GDPの1・2%という基礎的収支の黒字目標達成は容易ではないが、財政面の透明性向上と信頼性の回復は経済スタッフの最重要課題の一つだ、