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1月の小売前年比3%減=車販売は前月比31%縮小

 サンパウロ市商業協会(ACSP)が2日、1月の小売は現金払いで昨年同月比3・2%、分割払いで同3・9%減ったと発表した。一方、全国での車の販売(乗用車と商用軽量車、トラック、バスを含む)は昨年同月比で18・8%、前月比では31・4%減り、過去4年間で最悪だったと3日付エスタード紙が報じた。
 サンパウロ市の小売業界は、不振だったクリスマス商戦を補うべく、70%割引などの安売り合戦を繰り広げた。これにより、1月前半の売り上げは昨年同期比3・4%増となったが、後半は失速し、最終的には昨年同月比マイナスで終わった。
 ACSPのデータはサンパウロ州商業連盟の統計によっても裏付けられた。同連盟によると、消費者の購買意欲を示す指数は昨年同月比12・9%悪化。全項目が2010年1月を下回ったという。
 ACSPでは、消費者は高金利や金融取引税の増税、水危機、電力や水の供給制限への懸念などが原因で、消費に二の足を踏んだと見ている。
 同様の傾向は工業製品税(IPI)の減税が終わった車の販売でも見られ、1月の販売台数は過去4年間で最悪の25万3800台だった。昨年末の車の在庫が35万1千台あった事もあり、販売店ではIPI引き上げ分は上乗せせずに販売するなどの工夫をしたが、消費者の懐は固かった。業界では2月の業績も厳しいものになるとの見方が一般的だ。