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サンパウロ州水危機=盗水横行と取り締まり強化=水不足で早い下校の学校も

 水不足危機の中、盗水取締り作戦を強化したサンパウロ州水道公社(Sabesp)は2日、昨年の取締りでは26億リットル分の盗水を突き止めたと発表したと3日付伯字各紙が報じた。盗水は住居、レストラン等、いたる所で起きており、罰金と4年の実刑が科せられる。
 「盗水は全市民に被害を及ぼす。水盗人は節水意識も希薄で、水漏れや出しっぱなしにも注意を払わない。これが事態を更に悪化させる」とSabesp側はいう。
 盗水の取締りは専門の職員があたるが、住民からの通報も大切だ。不審な水の消費を見つけた場合の通報は、電話番号195または181で受け付ける。通話は無料で通報者の秘密は守られる。
 また、州立校で授業が再開された2日、サンパウロ市北部の州立校2校では水不足のために生徒が早退した。ピリトゥバの学校では普段より3時間早い午前9時40分に下校。カショエリーニャの学校は貯水タンクが点検中だったのと断水とで、午前10時に下校となった。
 早退は行わず、トイレの回数を減らすように指導する学校もあった。父兄の中には生徒に水の瓶をもたせた親もいた。
 サンパウロ州教育局は、生徒達への指導は同局の指示ではなく、早退させた学校では補習が必要と説明した。Sabespは、3日以降は給水状態に問題のある学校には人員を送り、必要ならば給水車も派遣すると発表した。