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ジョアン・ヴァッカリ氏(Roosewelt Pinheiro/ABr/Arquivo)
ジョアン・ヴァッカリ氏(Roosewelt Pinheiro/ABr/Arquivo)

連警=第9次ラヴァ・ジャットを敢行=計62件の令状出る=SC州で2人を新たに逮捕=ヴァッカリ氏も事情聴取に

 連邦警察は5日午前、第9次ラヴァ・ジャット作戦を敢行し、ペトロブラス(PB)を巡る汚職疑惑〃ペトロロン〃絡みの逮捕ならびに捜査令状62件に従った取締りを行った。令状の対象には労働者党(PT)会計のジョアン・ヴァッカリ氏も含まれ、連邦警察に強制連行されての事情聴取後、帰宅を赦された。5日付伯字紙サイトが報じた。

 今回の第9次ラヴァ・ジャット作戦で発行された令状のうち、逮捕令状が出たのは4人で、18人が保留令状(警察に強制連行し、事情聴取後に釈放)、40件が家宅捜査や物件押収などの捜査令状となっている。捜査規模はサンパウロ州、リオ州、バイア州、サンタカタリーナ州の4州で、捜査の手は26の企業に及んだ。
 第9次作戦はPBサービス部に絡んだ企業や人物が対象で、サンタカタリーナでの令状が計25件と特に多い。逮捕令状が出た4人のうち3人も同州の人物だ。3人は同州のイタジャイーとバルネアーリオ在住の人物で、いずれも5日間拘留の一時逮捕だ。
 G1サイトによると、一時逮捕の令状が出たのは燃料タンク会社アルクソの共同経営者2人と理事で、同社はペトロブラスの子会社のBRディストリブイドーラとの事業契約を結んでいる。3人のうち2人は5日の午前中に逮捕されたが、もう1人は国外におり、5日午後、帰国と同時に逮捕される見込みだ。
 また、逮捕令状が出たもう1人はリオ州在住者で、5日午後3時現在はまだ逮捕されていない。この人物の拘留期間は限定されていない。
 今回の捜査で最も注目されるのは、PT会計のジョアン・ヴァッカリ氏にも令状が出たことだ。同氏はPTへのペトロロン絡みの金を操作していた人物として、10月には名前が挙がっていた。同氏は5日朝、サンパウロ州連警に連行され、事情聴取の後に釈放された。
 ラヴァ・ジャット作戦に関しては、民間人がパラナ州連邦地裁、議員などの政治家は連邦最高裁が管轄ということもあり、これまでに令状が出ていたのは企業などの民間人ばかりだったが、ヴァッカリ氏の場合は政党党員でも、議員などではないため今回の捜査対象に入ったようだ。
 連邦警察はヴァッカリ氏からの事情聴取で、ペトロロンに関わった企業からPTへの資金の流れについて聞く意向だ。連警によると、これらの企業からPTへの献金は違法ルートのものも存在するという。今回の捜査はPBサービス部元課長、ペドロ・バルスコ被告らの報償付きの供述に基づいたものだという。