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東西南北

 9日、サンパウロ市中央部の私立劇場脇にあるお茶の水橋とシャヴィエル・デ・トレド通りの交差点に、対角線上に長く伸びる青い横断歩道が開通した。「X歩道」とも呼ばれるこの歩道は、東京・渋谷のセンター街のスクランブル交差点を意識して作られたものだ。サンパウロ市では三つ目の「X歩道」は一見するとモダンだが、同交差点の信号は緑が10秒、点滅が21秒で、長い対角線を横断するのにも31秒しかなく、駆け足ぎみに歩く必要がある。ハダジ市長の道路行政ではこれまでも、学校の送り迎えの待機レーンを車道の内側に作るなど、読みの甘さが目立っている。対策を願いたいところだ。
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 大サンパウロ市圏のバルエリ、イタぺヴィ、ジャンジーラの3市では、CPTMとバスの乗り継ぎ価格がわずかひと月のうちに2度あがった。最初は1月5日のCPTMの値上げに伴って4・60レアルから5・00レアルにあがり、今月1日には、これらの市のバス料金が上がったために、5・30レアルへとまた跳ね上がった。通勤者からは不満が続出しているが、同市当局者の反応は「累積インフレ率よりは低い」とも。そう言われても納得するのは難しい。
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 9日に降雨を記録したサンパウロ州だが、35・5ミリとまとまった雨が降ったカンタレイラ水系では5日連続での水位の上昇があり、10日午前9時現在で6・1%まで上がった。2月の降水量も121・1ミリとなり、月間平均降水量の約60%に達した。中旬以降に大西洋高気圧が再接近するとの噂もあるから、今のうちにできるだけ降ってほしい。