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東西南北

 サンパウロ州では10日もまとまった降水があり、19・7ミリの雨が降ったカンタレイラ水系は、11日午前9時現在の水位が前日0・3%ポイント増しの6・4%に上がった。また、リオ・クラーロ水系を除く5水系で既に100ミリ以上の月間降水量を記録している。そこに加えて、「カンタレイラに〃未開水域〃がもうひとつ存在した」などとも報じられており、水危機の報道へのトーンがやや緩和された感じもなきにしもあらずだが、大西洋高気圧がいつまた再接近するかもわからない状況を考えると油断は禁物。予報では幸いにも来週前半までは雨は降りやすいとのことなので、降るだけ降ってほしい。
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 サンパウロ市中央部にあるレンガの架け橋「ジャニオ・アーチ」の側面の壁に、ベネズエラのウゴ・チャヴェス元大統領にそっくりな顔を大きく書いたグラフィッチ(スプレー落書き)が現れ、市民の話題を呼んでいる。これを描いた作者の1人は「別にそうした意図はなく、ただ黒人の顔を描いただけなのだが」と話している。だが、社会活動家の中には「これは世界の有名な左翼独裁者を崇拝してきたPTの今の失政を皮肉るものだ」と解釈する人も。あながち、そう見えなくもないか。 
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 10日未明、サンパウロ市北部ジャサナンにあるブラデスコ銀行の現金引き落とし機を3人の強盗が狙おうとしたが、無事、御用となった。犯人逮捕に役立ったのは、昨年設置された防犯システムによる黒い煙(無毒)で、これが犯人の目をくらまし、逃走を防いだという。ロシアで開発されたものらしいが、この成功にあやかる人も増えそうだ。