大サンパウロ市圏グアルーリョス市で10日、私有地を不法占拠していた住民と警官の衝突が起きたと11日付エスタード紙が報じた。
グアルーリョス国際空港付近の土地が不法占拠されたのは昨年4月で、住民約1500人はラ米諸国から来た外国人が大半。土地の所有者が住民達との土地の売買契約交渉が破綻した事を受け、裁判所に訴えていた。
強制撤去を恐れた住民約50人は10日未明、グアルーリョス空港で抗議行動なども行ったが、10日朝6時50分頃、軍警が現場に到着。住民達はタイヤや木材、マットレスなどで作ったバリケードを燃やして道を塞ぎ、軍警の侵入を防ごうとした上、自分達が住んでいたバラック小屋に火をつけ、投石も試みた。
軍警は住民を追い散らすためにゴム弾と威嚇弾を使い、消火活動のための消防隊も派遣された。
住民達は強制撤去されれば住むところもないと苦情を申し立てたが、同市市役所によれば、昨年11月から社会福祉士らを派遣し、330家族の名前を登録していたが、それ以外の住民は近くに家がある、収入が基準額を超えているなどの理由で対象とならなかったという。私有地は環境保護区域内にあり、その内部はバラック小屋の建設などで土地が荒れてしまっていたという。