ニッケイ新聞 2014年1月18日
12日午後7時頃から13日早朝にかけて降り続けた大雨で、著しい洪水被害に見舞われたサンパウロ州ヴァーレ・ド・リベイラ地域のイタオカ市(サンパウロ市から343キロ)周辺では、17日午後の時点で死者数が18人に増えた。同日付G1サイトなどが報じた。
市警によれば、17人目として発見された女性は16日夕刻、同市から40キロ地点のイポランガ市のリベイラ・イグアッペ川で遺体となって見つかり、18人目の男性は入院先の病院で亡くなった。
3人が入院中で9人が行方不明となっており、15団の消防隊が、捜索犬やヘリコプターの協力を受け交替で捜索にあたっている。
町は洪水で泥沼が広がっている上、市内の六つの橋が破壊された。捜索活動と平行して市は、道路を封鎖している瓦礫の除去、道や家屋の清掃など復旧作業を進め、橋の改修作業も17日に開始された。連邦政府と州政府は16日、非常事態宣言を出し、復旧作業に国や州の予算を回すことを承認した。
市の警備隊によれば、電気は部分的に復旧しており、水道は民家の80%で通常に戻っているという。百を越える家族が家を失い、市内の二つの学校に避難している状態だ。
同市人口3千人のうち3分の1が農村地帯に住んでおり、多くが畜産業を営んでいる。同市はサンパウロ州でも最も貧しい市の一つとして知られる。