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オーリャ!

 「日伯外交樹立120周年」をテーマにしたアギアを、昨年から折に触れて取材してきた。一番印象に残っている人が、ねぷたの組み立ての為に来伯した福士裕朗さん(33)だ。
 頑固一徹の職人気質で気難しい人ではないか、気候も習慣も全く違うブラジルでストレスを溜めているのではないか―と思っていたが、全くの杞憂で気さくに話してくれた。当日朝の贈呈式の直前まで黙々と手直しを加えており、ねぷたへの愛情が背中から伝わってきた。
 ブラジルTV局の取材にも英語で答えていた。聞けば五所川原市にもアジア諸国から取材が来て対応しているのだという。30代前半で年上の職人衆を束ね、マスコミ対応もそつがない。新しい職人像を見た。
 今頃日本に着いた頃だろうか。美味しい地酒でも飲んでゆっくり休んでいただきたい。(規)