22日付エスタード紙と24日付フォーリャ紙が、カンタレイラ水系の主要貯水池周辺では原生林が乱伐され、保水力が落ちていると報じた。
同水系最大のジャカレイ/ジャグアリ貯水池周辺の原生林は26・9%で、1ヘクタール(1万平米)以上残る所だけだと21・5%。2番目に大きいカショエイラ貯水池周辺も28・2%で、水系全体の平均値34%より低い。
SOSマッタ・アトランチカ(大西洋岸森林地帯、 MA)によると、MAの原生林は12・5%だから、まだましだが、伐採地の雨は地面にしみ込まずに地表を流れ、土地の侵食などを招く上、湿気や雨を地下水系に繋ぐ機能も働かない。気候にあった木を伐り、成長が早く、繊維採取には良いが水を大量消費するユーカリなどを植えると、生態系も崩れる。
原生林伐採の原因は農地開発やユーカリ栽培、高速道や市街地建設などで、森林法による保護区保全や伐採地への原種再植樹も守られていない。専門家は、川岸や貯水池周辺の保護区3万4千ヘクタールには3千万本の植樹が必要で、その費用は1億9550万レに上ると試算している。
サンパウロ州政府は1月、開発のための環境許可取得企業や植樹の必要な土地所有者による200万ヘクタールの原生林回復計画を発表したが、SOS・MA提唱の200万レで100万本の植樹計画、TNCによるピラシカバ地方175ヘクタールの植樹、道路開発会社(DERSA)による554ヘクタールの土地に113万本の植樹などを足しても、植樹が必要な面積の10%にも及ばない。
植樹の効果が出るには5年はかかるが、将来のためにも植樹は必要だ。
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