昨年の大統領選でアエシオ・ネーヴェス氏(民主社会党・PSDB)の選挙コーディネーターをつとめた、民主党(DEM)党首のジョゼ・アグリピーノ・マイア上院議員が、北大河州で行われた車検を巡る条例制定時の不正に関与し、選挙の裏金としての賄賂を要求した疑惑が浮上した。23、24日付伯字紙が報じている。
アグリピーノ上議への疑惑は、2011年に北大河州検察局が行った「シナル・フェシャード作戦」で逮捕された同州の企業家ジョルジュ・オリンピオ被告による報奨つきの供述で明らかとなり、22日のグローボ局の報道番組「ファンタスチコ」で報じられた。
オリンピオ被告は、2008~11年に北大河州交通局内で同州内で融資を受けていたすべての車から手数料を徴収する業務を請け負っていた折に、同州で車検事業を行うための法案を州議会で通すべく、州政府の大物に贈賄を行っていた。
同被告によると、アグリピーノ上議は2010年に州都ナタルの自宅で同被告と会談し、「君はイべレ・フェレイラ副知事(当時)に500万レアルの選挙献金をしたそうだな」と切り出したという。オリンピオ被告はイべレ氏への選挙献金は100万レアルだったと回答し、アグリピーノ氏にも2回で計30万レアルの献金を行ったが、同氏は「まだ70万レアル足りないな」と語ったという。車検維持のためにアグリピーノ氏に渡された賄賂は計115万レアルに上るという。
同被告によると、この計画にはアグリピーノ氏の息子のラウロ氏や前同州知事で現ナタル副市長のヴィウマ・デ・ファリア氏、現州議会議長のエゼキエル・フェレイラ氏なども絡んでいる。
この供述に対し、アグリピーノ氏は「全くのでたらめだ。仮に車検を巡る不正計画があったとしても、ペトロロンのような公金が利用されたことはない」し、「オリンピア氏自身が2012年に登記所で金は渡していないと宣言した」と反論した。だが、検察庁は連邦最高裁に同氏に対する調査開始を要請した。
この疑惑は、ペトロロン問題で労働者党(PT)政権を攻撃したいPSDBには痛手となりそうだ。PTは現在、ペトロブラス元サービス部役員のペドロ・バルスコ被告が行った報奨つきの供述での「1997年にも既に賄賂は受けていた」と発言を元に、「ペトロロンはカルドーゾ政権時代に既に存在したのではないか」とし、ラヴァ・ジャットの一環として捜査するよう検察庁に求めている。
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