ペトロロンに関する下院の議会調査委員会(CPI)が2月26日に設置され、活動に移る見込みだが、このCPIの調査対象はルーラ前大統領以降の労働者党(PT)政権(2003年~)のみで、それ以前のカルドーゾ元大統領(FHC)の民主社会党(PSDB)政権(1995~2002年)は含まれないことになりそうだと2日付フォーリャ紙が報じている。
ペトロロンに関する新たなCPIでは、2月26日に弱冠25歳のウゴ・モッタ下議(民主運動党・PMDB)を委員長、ルイス・セルジオ下議(PT)を報告官に選出、2日から公聴会の要請などを受け付け始め、5日に第2回目の会合を開く予定だ。また、今週は、連邦検察庁が最高裁にペトロロンに関与した政治家を起訴するため、そのリストを最高裁に提出する見込みだ。
フォーリャ紙によると、PMDBはCPIの対象をPT政権のみに限るよう根回ししたとされるが、これはPTにとっては大きな痛手となる。
PTとしては、ペトロブラスのサービス部役員だったペドロ・バルスコ被告が、連邦警察への報奨つきの供述の中で「1997~98年もSBMオフショア社から収賄を受けていた」と述べたことにつけこみ、「ペトロロンのはじまりはPSDB政権からなのでは」と反論することで、ジウマ政権が現在受けているイメージダウン挽回をはかりたいところだった。
また、今回のCPIでは副報告官を4人つけ、委員長が人選を行うという。その場合、セルジオ報告官の権限は軽減されざるを得なくなる。
さらに、昨年の両院CPIが承認したマルコ・マイア報告官(PT)の報告書が政治家やグラッサ・フォステル前総裁らの名前を含んでいなかったことなどを受け、PTによって役職指名を受けたペトロブラス役員らも全員召還する意向だ。
これらの方針に関する各党からの苦情はエドゥアルド・クーニャ下院議長(PMDB)が受け付けるが、同議長はPMDBのメンバーの意向を尊重すると見られている。
今回のCPIでは、クーニャ下院議長本人を含む、連立与党側の疑惑の政治家に対する調査が公正に行われるかが注目されている。なお、PMDBはPT政権のみならず、カルドーゾ政権時代でも連立与党側だった。
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