ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | FIFAブラッター会長=差別的野次に強制降格措置も

FIFAブラッター会長=差別的野次に強制降格措置も

 国際サッカー連盟(FIFA)のジョゼフ・ブラッター会長が4日、人種差別に関与したクラブチームへの罰則を、リーグ戦の勝ち点減点や下部リーグ強制降格など、一層厳しくすべきという私見を示したと5日付エスタード紙が報じている。
 パラグアイで開催中の南米サッカー連盟の会議に参加したブラッター会長は、「人種差別は近年、目に余るものがある。世界中が勇気を持って食い止めるべき問題だ。この状況は変えなくてはならない」とした。
 1日にはペルーリーグのパナマ人選手、ルイス・テハダが人種差別的な野次に憤慨、手にとったボールを野次の聞こえた観客席に蹴り込み、グラウンドから去った。同選手は昨年9月にも人種差別的な野次を浴びせられた経験がある。同選手は試合後、「野次は試合前の準備運動の時から聞こえていたし、試合中は野次が止まない時さえあったのに、誰も何もしなかった。人種差別に屈するわけにはいかない」と語った。
 ブラジルでも昨年、サントス(現在はパルメイラス)でプレーしていたゴールキーパーのアラーニャが、敵地での試合中に敵のファンから「サル!」と野次を飛ばされた様子がテレビでも放映され、全国的な問題となるなど、同様の事件が続いている。