2月28日にサンパウロ州バウルー市でサンパウロ州立大学(Unesp)電気工学部の4年生が大量のウォッカを飲んで死亡した例は珍しいことではなく、ブラジルでは36時間ごとに20代の若者1人が急性アルコール中毒で亡くなっている。2012年には20代の若者242人、全年代では6944人がアルコールの過剰摂取により命を失った。増大するアルコールの事故の現状と対策を8日付エスタード紙が報じている。
サンパウロ州連邦大学(Unifesp)のクラリセ・マドゥルーガ研究員によると、12年の場合、2時間以内に5杯以上飲む過剰消費者は飲酒者全体の59%を占めている。「この傾向は若者の間で特に目立つ。公権力がアルコール販売に制限を課すことが肝要」と言う。
サンパウロ市内の大学に通う学生Jさん(19)は14歳から飲酒を始め、酒の量を減らそうとしていたが、「大学1年の時は、ビール瓶を持った上級生達が飲ませようとするのを断るのは大変で、年の初めに飲んだ量は半端じゃなかった」と語る。
保健省は、若年飲酒や過剰飲酒を防ぐ対策を施し、お酒の購入に制限を設ける政策を進めている。「未成年者への酒の販売を禁止する法律が早く施行されなくてはならない」と保健省非伝染性疾病監視部長のデボラ・マルタ氏は語った。