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Vカンペジーナが活性化=今度はゴイアスと南大河で

 国際的な農業従事者組織「ヴィア・カンペジーナ(以下、VC)」が、9、10日に食品工場などに侵入したと10日付伯字メディアが報じた。
 VCは世界69カ国、148の農業組織で構成され、ブラジルでは農地占拠運動(MST)や女性農民運動(MMC)などが参加している。その目的は土地や水、種子その他の天然資源の保全や、自らの土地で食料を生産する権利(食料主権)、持続可能な農業生産で、性の平等や社会主義のための農民組織の連帯と協力を発展させる事も主張。4月17日の「国際農民闘争の日」は、パラー州エルドラド・ドス・カラジャスでMST19人が軍警に殺された事を想起する日で、例年3~4月は活動が活性化する。
 9日に襲われたのはゴイアス州ルジアニアの多国籍企業Bungeの食品工場で、朝6時に女性闘士ら800人が侵入。外国資本の参加や、農薬や遺伝子組換え種を多用する食品加工業のあり方を批判し、工場内への従業員の立ち入りを阻止する一方、外壁に「Bunge=死」「即座の農地改革を」などのスローガンを書き付けた。
 昼過ぎに工場を離れた活動家達はバス6台でブラジリアに向かい、その一部は女性殺害への罰則強化などを盛り込んだ法案裁可式に参加した。
 10日の標的は南大河州タクアリの多国籍企業で大手の農薬会社Adamaの工場で、バス11台とトラックで押しかけた女性農民数百人が工場を占拠し、「VCによる女性農民の全国闘争」の一部と宣言。午後からはポルト・アレグレでの公聴会に参加した。
 5日にサンパウロ州イタペチニンガで起きた遺伝子組換え種のユーカリの苗床破壊も、同闘争の一部だ。VC関係者は10日、ブラジリアの農務省前でも抗議行動を行った。