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北大河州の刑務所で暴動=1週で8カ所、バス襲撃も

 北大河州州都のナタルとその周辺では11日から刑務所の暴動が続いており、17日には8カ所目の暴動が発生。16日午後からは大州都圏でバス4台の焼き討ちも起きたと17日付G1サイトなどが報じている。
 11日に始まった暴動は、12、13日ならびに16日と繰り返された上、17日朝7時にも、カイコー市の刑務所(通称ペレイロン)各房の鉄格子が破られた。
 また、16日午後始まったバス焼き討ちはナタル市内2カ所と近郊2カ所の計4カ所で発生。いずれも、乗務員と乗客に降りるよう命じた後に火を放った。また、修理工に預けられていた軍警車両も焼き討ちされた。
 一連の暴動を受け、同州政府は法務市民局長を更迭すると共に、刑務所内の状況は非常事態と判断し、官報にも公共災害として掲載した。
 暴動を起こした収監者(未決囚も含む)達は、州内最大の刑務所であるニジア・フロレスタ市のアウカスス刑務所長更迭や扇風機、TV、スポーツ用の服や靴などを文書で要求すると共に、「州内の刑務所は皆、格子や壁が破られる」「いつでも路上での攻撃を開始できる」と脅迫。他州組織とも繋がりがあり、攻撃は他州に及ぶ可能性があるとも述べている。
 これに対し、同州保安局長は「収監者と交渉する意思はない」と明言。法務市民局を中心とする特別対策本部の設置や、国軍の派遣を要請する事を決め、暴動が起きた刑務所の収監者の移動も始めた。国軍兵300人は17日中に派遣される予定で、法務省はヘリ2機も派遣する。
 同州の刑務所の収容人数は4千人だが、未決囚を含む収監者は約7650人で超過密状態だ。