【北米報知2月26日付け】ワシントン州の日系人の歴史を振り返る「デイ・オブ・リメンブランス」の議決案が州下院で2月19日に可決。当地から足を運んだ二世復員軍人会、日系市民協会、ワ州日本文化市民会館、ウイングルーク博物館の代表者をはじめ、多くの日系関係者が立ち会った。
同議案は毎年、日系人強制退去につながった大統領令9066号発令日の2月19日に合わせ、州日系議員が中心となり提出される。今年は州下院のみだったが、下議議決案4613号がシャロン・富子・サントス下議から提出された。
州内約1万2000人の日系関係者が受けた強制退去、戦場における日系部隊の活躍、リドレス(戦後補償)活動や政府謝罪につながった連邦法案がワシントン州のロビー活動から始まったことについて触れている。一連の歴史を教訓に同じ過ちや悲劇が起きないように訴えかけ、議案は満場一致で採択された。
日系関係者たちは会議後、州議会内会議室で州政府、州議会議員と懇談。ジェイ・インスリー知事も出席するなか、二世関係者が第二次世界大戦時の経験を語り、人種差別や不正義の再発を防ぐべく啓蒙の重要性を説いた。
現在地元日系関係団体は、教育機関を通じ日系人の経験を伝えるキップ・トクダ記念教育プログラムの助成を求めている。
2000年から08年まで行われていた助成プログラムは、現在会議で討議中の16年、17年の州予算へ組み込まれることが期待されている。インスリー知事が発表した予算案では25万ドルが含まれた。
下院議決案4613号はサイト(http://lawfilesext.leg.wa.gov/biennium/2015-16/Pdf/Bills/House%20Resolutions/4613-Japanese-Americans-WWII.pdf)で見られる。(N・A・P)
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