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今日の言葉=ACHACADOR

アシャカドール = コソ泥やちんぴら、やくざから『上納金』を召し上げる悪徳代官のこと

いま話題のシジ・ゴメス教育大臣(Foto: Fabio Rodrigues Pozzebom/Agencia Brasil)

いま話題のシジ・ゴメス教育大臣(Foto: Fabio Rodrigues Pozzebom/Agencia Brasil)


 これは教育(文部)大臣シジ・ゴメス(CID GOMES)が大部分の議員に対して言った言葉で、この発言が元で教育大臣は事実上罷免されました。
 ゴメス教育大臣は20日ほど前、パラー州の大学生の集まりで、「この国の議会には300人~400人のachacadorが居る」と発言しました。これを聞きとがめた下院議会はゴメス大臣に説明を求めて、議会に召集しました。
 3月18日、ゴメス氏は議会に現れ、発言の訂正釈明でもするかと思いきや、下院議長を指差して、「この議会にはあんたをはじめachacador がゴマンといる。『教育(educação)大臣が礼儀をわきまえない(Mal-educado)』と私のことを批判するが、あんたみたいにachacadorと非難されるよりましだ」と全議員の前で演説したのです。
 議場はたちまち騒然です。議長と同じ与党の面々がマイクを取り、口々にゴメスを非難しました。『お前なんか首にスイカでもぶら下げてろ!』とも言われました。
 ゴメス氏はジウマ大統領のもとに向かい、辞表を提出したと言われていますが、実は議長の属する最大野党PMDBが「こんな野郎をのさばらしておくなら、今後政府の提出する法案は一切拒否する。直ぐ首にしろ」と迫ったのです。
 ゴメスは、前にセアラー州知事を務めており、ゴメス一族はこの東北地域の大勢力です。前選挙ではジウマを支持して勝たせた可愛い同志なのですが、議会の大勢力には勝てません、泣く泣く即時ゴメスの辞表を受け取ったのでした。
 ゴメス氏は、教育大臣(当時)らしくachacadorなどと言う時代劇に出てくるような古めかしい言葉を教えてくれました。さらに、政府と議会の不協和音を皆に知らしてくれ、ドル相場をまたも引き上げてくれました。(駒形)